WORKS 実績

住宅(新築)

八ツ松の家

木造

DESIGN CONCEPT

 新しい住宅地に計画された二世帯住宅である。北側斜線が厳しく、敷地の奥と左から迫る斜線によって水下側の軒高さが決まる。そこから右手前の角に向けてトンガリ屋根をかけた。容積率ぎりぎりの総二階だが、縦貼りの鋼板と、2つのLDKからもれる灯りをつなぐ下見板貼のアクセントによる外観は、スマートで優しい表情となり、周辺の建物より小振りに見えるほどである。

 玄関土間から左に上がった二階を子世帯の住まい、右へ入った一階を親世帯の住まいとして、それぞれの暮らしが納まっている。一階の和室だけは玄関から直接行ける配置として、どちらの世帯の来客にも使いやすい共用の客間とした。

 二階では屋根の高さが各部屋の雰囲気に変化を与える。一番低く落ち着いた主寝室2から、廊下を抜け、最も高く開放的なLDK、バルコニーへと連続的な高さの変化がそのまま生活のリズムとシンクロする。

 気持ちよさそうに子供達が駆けまわる松の床には、みつろうワックスを建主自ら塗った。これからも少しずつ手をかけられ、大切にされるこの家は、優しく家族を包みつづけるだろう。

Name 八ツ松の家
Location 名古屋市緑区鳴海町
Completion date 2007/04
Design 笹野空間設計 笹野直之 高津良太
Structure 木造 地上2階
Total floor area 156.34㎡( 47.3坪)
Contractor 友八工務店
Photo 多田ユウコ写真事務所